PFAS(ピーファス)という聞きなれない言葉で、全国の水道水に問題が起こっていると報じられた。岡山県吉備中央町で、水道水から、国の暫定目標値(50ng/L)の28倍の(1400ng/L)のPFASが検出され、大きな衝撃が走りました。
PFASとは人工的に作られた有機フッ素化合物で、撥水スプレーやフライパンのコーティング、泡消火設備等に使われていたもので、自然界で分解されない物質である。
人体への影響としては、欧米の研究によると、発がん性や子供への成長の影響などの有害性が指摘されています。
岡山県の場合は原因が,大手化学メーカーが、危険性が公に指摘され始めた2000年以降,工場で使ったPFASを活性炭に吸着させ、排水して、その活性炭を処理した業者が野ざらしの状態で水源の上流に放置したために起こったとされている。
油火災に使用される泡消火設備に多く含まれているため、火災訓練に使用される頻度の高い沖縄米軍基地や、日本の自衛隊基地周辺で、高い濃度のPFASが検出されているのだが、はっきりとした因果関係は示されていない。特に日米地位協定がある米軍からのデータの提出が難しい様だ。
日本全土で濃度の調査はされているのだが、長年使用されてきたものが多く、人体に及ぼす影響がどれぐらいあるのかは、まだまだデータ不足で、意見ももまちまちで、はっきりしない現状である。
PFASの数値は、日本では欧米と違い、公表義務もなく、罰則規定もない。国も調査した汚染源の98%が不明と発表している。どうにも国の本気度が感じられない。
各メディアも、この問題をあまり報道いないのは、不確定要素が多いからだとは思うが、このままの状態では、国も本腰をいつまでたっても上げるとは考えられないので、しつこく報道をしてもらいたい、そうでないと、大変恐ろしい未来が待っていそうな気がします。
建築ひとくち知識
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